• 会計・税務
  • Vol.22

税務行政のデジタル・トランスフォーメーション

国税庁においては、昨年6月に「税務行政のデジタル・トランスフォーメーションー税務行政の将来像 2.0-」を公表しました。この将来像では、「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」に向けた構想が示されております。そのなかで、最近実現された(される予定の)手続きをいくつかご案内いたします。

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e-Taxでのダイレクト分割納付・国税の分納が可能に

納税者のやむを得ない事情により納期限までに一括納付が困難な場合には、税務署への事前相談を必須としたうえで、複数の納付予定日を指定し納期限後の国税を分割納付することができます。これまで分割納付は紙ベースの納付書での納付のみでしたが、5月23日からダイレクト納付による納付が可能となりました。一度の登録で12カ月後の日付まで納付予定日を指定し、最大48回の分割納付が可能となります。

事前相談時には、一般的に直近3カ月以内の収支がわかるもの(例: 収支報告書、預貯金口座の明細など)が必要となります。

個人の申告書等の閲覧等がe-Tax上で可能に

5月23日より「申告書等情報取得サービス」も始まり、個人が書面提出した直近2年分の確定申告書等の内容について、e-Tax上で閲覧取得できるようになりました。
利用者はe-Taxにログインし、申請画面上からマイナンバーカードによる電子署名を行うことで、申請後数日以内に通知があり、過去に提出した直近2年分の「確定申告書」、「収支内訳書」、「青色申告決算書」の閲覧及びPDFデータを無料で取得することができます。2023年以降は、対象書類の範囲が直近3年分まで広がる予定です。

地方税 / QRコード付き納付書を活用へ

eLTAX(地方税ポータルシステム/インターネットを利用し地方税における手続きを電子上で行う)を通じた電子納付については、主に法人の対象税目に限られていましたが、個人の納税者も納付機会が多い固定資産税、都市計画税、自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)がeLTAXの対象税目に追加されます。また、地方税における統一規格のQRコードの活用にも一定の目途が付いたことから、令和5年度分の固定資産税などでQRコード付き納付書が用いられることとなりました。

QRコード付き納付書を活用すれば、納税者は外出せず、スマートフォンなどから地方税を電子納付できることとなり、金融機関は手作業でまとめていた各自治体宛の納付書の管理等がなくなります。さらに各自治体は、納付書に基づくデータ入力が不要となります。
QRコードの活用を含むeLTAXを通じた電子納付の対象税目については、令和5年度からその他全税目でも拡大していく予定です。

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